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The Ropes~平成の常盤荘~代表三輪亮介のブログです。 ここでは日常で切り取った一枚の写真をもとに 日々の想いなどをつづりたいと思います。
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08.02.08:41

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  • 08/02/08:41

07.16.14:39

飛ぶ教室★★★

96c0c987.jpg

どうして大人は子ども時代のことを
すっかり忘れてしまうのだろう

子どもというものは時にひどく悲しく
不幸になってしまうということを
決して忘れてほしくない

エーリヒ・ケストナー

個人的にこういったテーマの映画には目がない。
子どもを通して、大人の自分を振り返る。
観たあとに何とも優しい気持ちになれる。

舞台はライプチヒ。
過去6回も寄宿学校を逃げ出したヨナタンは、少年合唱団で有名な学校の寄宿舎に入ることになる。
映画自体ではヨナタンの心の闇がどこにあるのかは明らかにはされていないが、ルームメイト達と意気投合し、大人と友情を築き、最後は心に希望が灯される。

面白かったのはルームメイト達との友情を深めて行くプロセス。
学校の生徒は「寄宿組」と「通学組」とに大きく分かれる。
「寄宿組」は親がお金持ちの子が多いが、その実、愛情に飢えている。
一方の「通学組」は親と一緒に暮らしてはいるものの、やはり愛情に飢えている。
この2つの勢力の争いで、物語序盤は「寄宿組」の結束が固くなってゆく。

後半は「大人達(先生)」とのかかわりが強くなってゆく。
ヨナタン達は秘密の隠れ家で「飛ぶ教室」と書かれた古い芝居の台本を手に入れる。
クリスマスの劇発表で上演しようとしていたところ、信頼を寄せていたベク先生に猛反対を喰らう。
そこにはかつてベルリンの壁の向う側にいってしまった親友との深い想い出があったのだ。
クライマックスでは、「寄宿組」「通学組」が力を合わせ、大人達に一矢を報いる。
この部分がファミリー向けに観れるひとつのエレメントになっていると思う。

原作を読んでいないので、なんともいえないけど、各キャラはとても魅力的な一方、バックボーンが描き切れていない印象。主人公のヨナタンに関しても「孤児で、養父が船長だからなかなか会えなくて淋しい」といった情報だけで、最初と最後で何がどのように成長したかは明確ではない。
ルームメイトの友情物語を丁寧に描きすぎたのか、後半キーマンとなる先生とその親友の明かされる真実にそこまで胸が高鳴らない。できれば、前半部分で先生の過去に対する複雑な想いを入れてほしかったところ。
ということで★勝手に3つ!

この物語の原作はエーリヒ・ケストナーの、ドイツを代表する児童文学の名作小説…らしい。
…ので、現代版にアレンジするにあたっての妥協点などがあったのかもしれない。

でも、個人的にはこういう子どもたちが活躍する映画は好きです。
あと、音楽もとてもいいので、金曜の夜とかに見ることをオススメします。
きっといい気持ちで寝れる!

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07.14.08:46

フリーダム・ライターズ★★★★

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昨日までの涙が、インクになる。
それは、一人の新米教師と、
一冊のノートが起こした
奇跡の実話。

変化に乾杯!

その変化とは
「君たちにはムリだ」という声が
永遠に消えてなくなるという変化。
「社会は変わらない」とする理屈が消滅する変化。
「今までの君たちが変わる」という変化。

映画『フリーダム・ライターズ』の一節だ。
1994年、ロス暴動で人種対立が激しくなり、街中はドラッグ、銃などがはびこる。
そこでは肌の違う誰かを殺し、仲間を守るためにウソをつく。
そんな戦場で生きる15歳の子ども達は、遠い未来よりも明日の命しか見ることができなかった。
そんな彼らの高校に、主人公エリンが新米教師として赴任する。
荒れ果てた生徒―
生徒を見捨てる教師―
ある日、エリンは全員に一冊ずつノートを配ることを思いつく。
自分達の本当の心を綴るようにと言う。
やがて、彼らの秘めた悲しみは仲間同士の理解を生み、結束を生み出してゆく。

最も感動をしたのは、生徒達自らが「変わりたい」と望み出したこと。
望んでもいいのだと、未来を見てもいいのだと、気付いたこと。
自らが望み、自らが行動を起こし、自らが実現していく。
生きてもいいんだ。
こんな自分でも生きてもいいんだと、203教室(ここ)で思えたこと。

私たちはみんな普通の人間。
でもね、
会社の秘書でも家庭の主婦でも十代の若者でも
それなりのささやかな力で
希望の光をともせるの。
この暗い世界に。
 

本当にオススメ映画です!ぜひ!
公式HP(英語)
作品解説

余談ですが、僕は大学のサークルでも、三輪組でもメンバーに日記や記事を書かせることを心がけていました。それは、まさに、この映画と同じ理由です。同じ空間にどれだけの時間いようが、その人の「本当の気持ち」なんて中々見えないと思いませんか?それは人数が多くなればなるほど。
その人が何に悩んでいるのか、何に喜んでいるのか、何に情熱を傾けているのか…
きっと僕らは知らないんです。
だから、文章にして発表してみると、たくさんのことに気付かされる。
「こんなこと考えてる人だったんだ」
「結構真面目じゃん!」
「うっわ!超文才あるし!」とか(笑)
隣にいる誰かのことをもっと知ってみる。理解してみる。
苦手だった奴とも、「なんだ、同じことで悩んでんじゃん!」って笑い合えるかも。

07.10.07:33

ひまわり③

75f716fe.JPG

ペン入れ終わりっ!

丸6日。ペン入れが一番肩がこります。
緊張するんですよね。
下書きがうまくいっていればいるほど・・・。
特に大きな絵で、長い線を描くときは緊張します。
線が曲がらないかなぁ、とか。はみ出さないかなぁ、とか。
左画像、右下の人物の髪とかも緊張しました。

これから消しゴムをかけるわけですが、32ページに消しゴムをかけると、MONO消しゴムが丸々1個なくなるんです。マジで。
消しゴムが1時間のうちに消えるなんて、まずマンガの消しゴムかけくらいでしょう。マジで疲れます。

純司の葛藤(裏設定)

僕らは誰かと比べることでしか自分を確認できない。
相対を置かなくちゃ、自分が生きているのか、死んでいるのかも分からない。喜びを知るには苦しみを、現実を知るには幻想を、平和を知るには戦争を知らなくてはならない。
主人公の純司は、腕っ節の強い大輔・頭のいい直樹のそばで、自分を確認せざるを得なかった。確認させられる度に、遠く及ばない自分が情けなくなり、コンプレックスになり、そしていつからか2人への「憧れ」は強い「嫉妬」に取って代わった。
その強い嫉妬心は、純司の並々ならぬ努力の原動力となる。
純司は勉強した。直樹よりも頭が良くなるために。体も鍛えた。大輔よりも強くなるために。

超えたら、次はそれを誇示したくなる。誰かに認めてもらいたくなる。
「君はすごい」「きみは努力したんだね」
その言葉を他の誰でもない、大切な美幸に言ってほしかった。
けど、美幸の視線の先にはいつも3人が一組でいて、決して純司1人には注がれない。
僕ひとりでいいじゃないか。僕を見てよ!

力を誇示しようとすると、誰かを打ちのめさなくてはならない。
でも、誰かを傷つける人を、いったい誰が愛してくれると言うんだろう。

==============================

基本、読み切りでは、最初に出したアイテムをラストにもう一度持ってきて、物語を収束させたいと僕は思っています。けど、そのアイテムがきちんと作品のテーマや感情などを含有していないといけません。
ってな、感じです。さて、「ひまわり」がどう絡んで、どう収束するのでしょう。。。

07.04.21:45

ひまわり②

c0ee060d.JPG 

下書き完了

新作の『ひまわり』の下書きが今終わりました。大体1日4ページで進めていると、9時から描き始めたとして19時~23時くらいでノルマを達成します。複雑な絵の有無によって、終りの時間にこれくらいの幅が生まれます。(トラック・自転車・病室の俯瞰。いや、マジ面倒なんです。)
出来栄えはいかに!?
 

=====物語の概要=====

1人で生きたい―

小学生の頃、小川純司は自分に自信が持てなかった。
太っていて、気も弱かったからいつもイジメられた。
そんな純司を、頭のいい直樹や、腕っ節の強い大輔はいつも守った。
―憧れた。―そして悔しかった。

ある日、従姉弟の美幸の帽子がいじめっ子達によって川に投げられてしまう。
純司はどうしても美幸の帽子を取ってあげたかった。
しかし、溺れてしまう純司は、また大輔と直樹に助けてもらうことになる。
―やっぱりダメだ、僕は。

自信喪失する純司の前に、大きなひまわりが咲いていた。
「大好きなんだ、私。」

純司は思った。
1人で生きる力が欲しい。
まっすぐ1本、大きく空に伸びる“ひまわり”みたいに…。

5年後、高校生になった純司は自信に充ち溢れていた。
高校受験では直樹よりも偏差値の高い高校へ受かり、体も鍛え始めていた。

けど、純司は孤独だった…。

自立したいと思っていたはずがいつからか孤独になってる。
そんな高校1年生の純司が抱えるグレーの感情。

青の章『BLUE・BLUE・BLUE』から、さらに3年後の世界。
珍しく自信作になった本作品。
是非、お楽しみに!!
 

「ひまわり①構想」の記事⇒ http://theropes.side-story.net/Entry/59/

 

07.01.23:39

風の引力

ONE.jpg

この季節になると聴きたくなる

この季節にになると聴きたくなるアルバムがある。ASKAのソロアルバム『ONE』。
僕はこのアルバムがソロの中で一番好きです。
CHAGE&ASKAが大ヒットを飛ばした90年代前半は、名曲こそ多かったものの、その実、ASKAのナルシシズムが顕著だった感がありました。

しかし、このアルバムからそれは一変します。飾らない。壮大な曲を数多く手掛けてきた今までのASKAとは明らかに違う。「地球が終わるときも君の隣にいるよ」なんて台詞よりも、「おはよう」の一言の中に愛を見出せる、そんな日常の一瞬を大切に紡いでいるような作品群。

アルバムの歌詞カードの中には数編の詩が添えられていて、中でも秀作なのがこれです。
 



いつか
空のプールがひっくり返ったような
雨に僕は出会った

すばやく財布を盗って逃げ出すような
ポーズで走り出す人

僕はその中を悠然と歩いてみた
ときおり苦い顔をしながら空を見上げた

都会が無くしてしまった土の跳ねた匂いと
自分が今日くぐりそこねた問題のために

少しだけ体温が落ちた頬に
今はもう別れてしまった彼女の
電話の切り際の虚ろな返事にも似た

なま温かい雨は
滝のように切れ目なく僕を叩いた

僕のTシャツは川の近くで捨てられたビニールのなさけなさで
子供のころに覚えた言い訳のように張り付いた

僕は何故だかいろんなことを知ってる気持ちになり
大きな意味が僕の内側を自転した

家まで あと15分ほどの距離
傘のないときの最後の手段を使った僕だったが
あのときの雨は
たとえようのない解放感を僕に浴びせた

雨が降ると、僕はいつもこの詩を思い出してしまいます。しつこいくらいの比喩と思うかもしれませんが、どれもはずせない。その比喩が微妙なニュアンスをごまかすことなく僕らにちゃんと伝わる。
そして、夏が来る。
一曲目の『風の引力』が始まる。初めて聴いた高校一年生のとき、出だしの歌詞にドキリと来ました。

歌詞はこちら

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