07.29.21:02
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10.24.08:23
Heart's Knock①
「記憶」と「思い出」の違い
犀川は煙草を消しながら言った。
「思い出は良いことばかり、記憶は嫌なことばかりだわ」
「そんなことはないよ。嫌な思い出も、楽しい記憶もある」
「じゃあ、何です?」
「思い出は全部記憶しているけどね、記憶は全部は思い出せないんだ」
―森博嗣『すべてがFになる』より―
赤の章への構想
じゃあ、僕らの中に残る「思い出」とはどういうものなんだろう。
どうしたって忘れてしまうもの。大切にしていても、やがて消えてしまうもの。時間が運んで行くもの、時間が運べないもの。僕らが繋いでいくもの。繋がなくてはいけないもの…。あの人への想い。あの人との想い出…。
小学校時代からの僕の記憶をモチーフにして描き進めている「いつか僕らがグレーになる頃に」。青の章『BLUE・BLUE・BLUE』、黄の章『ひまわり』、そして赤の章の構想はここから始まりました。赤の章では、美幸が死んだ1年後、直樹、大輔、純司が22歳になったときの世界。美幸の死から立ち直れない大輔。その再生の日々を追う予定です。
第一稿ネームは既に執筆済みですが、これから大幅な修正をしていくため、本格的な制作はまだ先になる見通しです。
今回は一気に主人公達が大人になったということもあり、台詞やト書きに無理なく気持ちが乗った実感があります。それに加えて、最近の僕の収穫は小説家・森博嗣さんの言葉達との出会いでしょう。今まで言葉にできなったものが、彼の小説の中でたくさん発見できた気がします。今度はそれをただトレースするのではなく、僕の言葉で、想いで、マンガに表現したいと思っています。
ゆっくり思い出して、そして……、
何かと比較して、悲しくなるんだ。
そんな余裕がないときには、悲しくなんてならない。
人にはいつも、選択に充分な時間が与えられることはない。
もう二度と会えない人、もう二度と立ち寄らない場所、もう二度と触れないもの、もう二度と聴けない音楽。
人生は、常にそんな別れの連続ですね。
幼い頃は、別れの意味がわからなかったし、未来の予測ができないわけですから、悲しくもない。
逆に歳を重ねれば、人は別れに慣れ、
また、自分の老いさきが短いという覚悟もできて、不思議に平常のものとなります。
ですから、その途中の世代だけが、別れを悲しむのです。
―森博嗣『女王の百年密室』より―
10.17.19:27
ブレーメンの音楽隊
月イチの会☆
今日、10月17日は児童センターミュージカルの「月イチの会」♪オフシーズンの間のメンバーの親睦を目的にしています。今回は紙芝居を読んで、それを子ども達が実際に演技していくというもの。
僕は未就学児2人を相手に演技指導。小学生以上はお母さん方が指導しました。
たった15分間しか練習時間を与えなかったのに、みんな台詞を考えたり、覚えちゃったり・・・すごい!の一言!
とてもいい出来でした☆
ブレーメンの音楽隊
さて、演目は「ブレーメンの音楽隊」。簡単に物語を追うと・・・
音楽隊に憧れるロバは、ブレーメンを目指して旅に出ます。道中、年をとって飼い主に捨てられてしまった「ネコ」、「犬」、「雄鶏」と出会い、仲間が増えて行きます。すると、山中で、ある家を見つけます。覗いてみると、そこには性質の悪そうな「泥棒」が豪勢な食事に金貨を分けているではありませんか!動物たちは泥棒を追い出すために、ある秘策を考えるのでした。。。
10.16.12:30
『ひまわり』が【努力賞】受賞
2010年10月19日(火)発売
小学館「月刊サンデーGX 11月号」
小学館「月刊サンデーGX 11月号」342ページにて
第30回GX新人賞の結果発表が・・・!!
『The Ropes~平成の常盤荘~3/5 Vol.5』に収録の
僕の作品『ひまわり』が【努力賞】を受賞致しまして、ワンカットではありますが、掲載されます。
正直、自信作であっただけに、もうちょい上の賞を獲れるのでは!と思っていたのですが、残念ながら努力賞…。しかも、かなり酷評ときてる…。絵がダメだって…。
まぁ、ちょっと語弊がある、とフォローしてくれたんですが、要は「デッサン力はあるけど、全然絵柄がうちの雑誌のカラーじゃないよね!なんで応募したの?」って話でした。「絵柄変えてでも、うちで頑張るなら話は別だけど…」みたいな。。。
確かに雑誌をめくってみると、かわいいヒロイン役の女の子達がたくさん出て来る。明らかに僕のマンガとは毛並みが違う(+o+)リサーチ不足だった!『ソラニン』作者の浅野いにおさんもGX新人賞出身って聞いてたから、「俺の路線でもいけるだろう!」と思ってた(T_T)!もともと浅野さんは「スピリッツ」に担当の方がいたようで、その担当の方が部署移動で「GX」に来たのがきっかけで連載を始めたのだとか。かなり異例だったみたいだし、連載当初は全然人気がなかったみたいです。
さて、落ち込んでいても仕方がないので、来週からまた頑張りたいと思います。スピード感持ってやっていかないと、あっという間に年をとってしまうので(笑)マジ頑張ります!
10.12.15:01
愛の川
10月10日(日)は親友の結婚式でした。
場所はクレストホテル柏。
(1)披露宴受付
①【参加者巻き込み型にすること】 彼と関わってこんな経験ありましたよね!というエピソードをある程度盛り込むことで、
会場の同意から、大きなリアクションを促進します。そのリアクションをきちんと拾うことで、会場全体の一体感を得ることが期待できます。
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②【曲を効果的に挿入すること】
1つの余興とは言え、幾つかのフェーズがあります。
「祝辞挨拶→新郎登場→取扱説明書→保証書→新郎贈呈→受け取りサイン」
10分強かかるこの余興にメリハリをつけるためには、Music Effectが非常に有効です。
新郎登場~新郎贈呈までのベーシックME、そして2人が握手、またはキスをする最後のME。
最低でも2曲使用すると、会場の盛り上がりが何倍にも膨れ上がるかも!?
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2次会のサプライズは―
2次会は場所を変えず、そのままクレストホテル柏にて(写真↓)。今回は音響・照明の操作を、ホテルスタッフではなく、友人に頼みました。休みの日を合わせてリハーサルもやったのですが…まぁ、出鼻、しくじりました(笑)ライブパフォーマンスに使うスピーカーのセッティングが15分押したり…(汗)僕もいつも以上に緊張していました。言葉が出てこない出てこない。。。やばい、俺、やばい…。。。
それでも、参加者の皆さんのご協力で、なんとか最後はみんなの笑い声が、会場内に響き渡り…、終わってからも握手を求めに来てくださる人もいて…本当に本当にありがとうございました<m(__)m>ペコリペコリ
愛の川―
話は前後しますが、披露宴の最後、新郎新婦から花束の贈呈~新郎の父親からのご挨拶があります。親友が涙を零さんとして胸を張って歯を食いしばる姿、言葉よりも先に溢れるご両親の涙。正直、胸を打たれました。実は昨日も、従兄妹の結婚お祝いがあって、親戚一同で食事をする機会があったのですが、両親の愛というものを深く考えさせられる2日間となりました。
親から子どもへの愛って、リアルタイムで子どもに届くことはあまりないんだなぁって。
幼い頃はただひたすら川の流れに身を任せて、海を目指す。その川を作っているのが親の愛とも知らずに、ただひたすら。海で大人になった僕らは、きっと故郷を目指して、川を上るんです。そのとき初めて、その愛の川を一身に感じることができるのかもしれないなって。
親から子どもへの愛が伝わる速さは、とてもゆるやかで、しかし確かな意志を持って十数年後の僕らに届く。酔い覚ましがてらの夜の帰り道、ふと、そんなことを思いました。
10.08.00:09
きみの友だち★★★★★
私は「みんな」なんて信じない。
本当に大切な人たちさえいればいい―
生涯で忘れられない映画の多くは、多感な思春期の頃にほぼ決定されるものだと思う。
年間100本以上観てきた僕にとって、1本の映画の価値は昔よりも希薄になってきている。
未だに信じられない。
大人になって、これほどまで胸を打たれた作品はない。
もちろん、僕が近年モチーフにしている「思春期の子ども」を題材としていることも、
この映画を決して俯瞰して観れない理由のひとつだけれど。
この映画の最も評価されるべき点は
子ども達のリアルな会話、仕草、心情だと感じる。
とてもナチュラルで、台本や演出を感じさせない。
そこには誰もが交わし、経験し、確かに過ごした時代がある。
大切な友だちを、かけがえのない友だちを、
きっと思い出すはず。
映画『きみの友だち』 Official Sight
↓↓挿入歌:Au Revoir Simone『The Lucky One』↓↓