11.22.13:54
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03.24.05:43
帰宅
あるとき、ここまでかなって思ったときがある。
自分の人生だから、
きっとこうやって、
どこかで答えを出していかなくちゃいけないんだろうなって思った。
ちょっと弱気だった。
一晩中、窓を開けて空を見てた。
もう夜中。
窓を開けると、高速道路が半分視界を遮って、隙間でしか空は見えなかった。
半分も見えない。3分の1くらいしか見えない。
何を見ていたのか、もうよくわからなかった。
空を見ていたのか、高速道路の光を見ていたのか。
車の明りの間隔が広くなってきて、そのうちライトも見えなくなってくる。
何を考えてたんだろう。
とにかくずっと見てた。
夏に向かっているのか、冬に向かっているのかも覚えていない。
でも、そのとき、明け方に、虹色の空が見えた。
太陽が出る前の独特の色。
あの色は、忘れない。
本当に、ずっと残っていくと思う。
ASKA「CONCERT TOUR 2009 WALK」より
曲は5分36秒~
絵を描いていると、夜から朝にかけての時間が長くなる。
昔は芸術家の代名詞的な「徹夜」って響きに憧れて、意味もなく起きていたっけ。
眠れない夜なら、いっそ寝ないでいこうって。
最近は、とても静かな時間の中にいると、一人を一人で感じて淋しくもなる。
感じなかったものを感じるようになったことを、成長って呼ぶのだろうか。
だとするなら、大人はとても大変だ。
いや、大変だから、敢えて見ないことも覚えるのか。
でも、そんな器用な人間だけじゃないよな、って思う。
少なくとも僕の周りの人間は、不器用な奴らばかりだ。
朝方までかかった仕事帰り、いつもこの曲を口ずさんでいた。
大学時代から、今日も。
一人の夜が終わって、明け方の空を眺めていると、どこかで一度、その空を見たような気になる。
懐かしい匂いは、きっと季節の香りで、何度も通った季節を鼻が覚えているようだった。
色を取り戻した街が、僕のかけがえのない故郷の姿になって帰ってくる。
帰ろう。
少しくらいは自分のこと なんとかしようと
眠れない朝に出逢った あの街の匂いだ
あのころに見た空だ
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