11.25.03:24
[PR]
01.15.20:21
桜桃(さくらんぼ)①
☆COMITIA91☆
『The Ropes~平成の常盤荘~Vol.3』発売
―収録作品―
木村寧都『メイク☆マジシャン』
鈴木よみし『あいにく』
三輪亮介『桜桃(さくらんぼ)』
2月14日(日)バレンタインデー
11:00~15:30
有明・東京ビックサイト東4ホール
スペースNo. て-23a
ということで、僕の今回の作品は『桜桃(さくらんぼ)』という猫を主人公にした作品です。
本当は『いつか僕らがグレーになる頃に~93年の雪~』を描くつもりでいたのですが、挫折しました。今回の題材選びの経緯ついて少しお話させてください。
時代を逆行している!?
『Marie』『逆光』で出てきた課題はこうです。
ズバリ、マンガっぽくない。これは読者の方々からも意見があったところで、賛否両論です。僕自身、マンガよりも映画や演劇、小説で育ってきたものだから、
どうしてもキャラクターの顔・顔・顔で進めていくのに抵抗がある。でも、多くのマンガを見れば分かるように、マンガはキャラが命…。背景などほとんどないモノが普通に掲載されてて、それでいて普通に人気があったりするのも事実。そんな中、僕が『Marie』『逆光』で目指していたものは何か…。それは、マンガっぽくないマンガでした。映画のような、小説のようなマンガ。そういう意味ではこの試みは成功していると言えます。でも、プロを目指すなら、マンガ家を目指すなら、マンガ雑誌に載る以上…僕は“マンガ”を描かなくてはいけなかったのです。
『大きなチンポ』
そこで、次回作ではマンガマンガできるようになることが課題となり、僕はもう脚本が出来上がっている『93年の雪』のネームに入ったわけですが…何日かけても進まない。というのも、既に頭の中にイメージが出来上がってしまっていて、そのイメージというのが、つまり前回挙がった課題をそのまま残すようなイメージだったのです。「これではダメだ…。」僕は新しいネタを探すことにしました。
ちょうど、前回の『逆光』を作ったときに、「清司くん」と「猫」の出会いを辿ったサイドストーリーを作りたいと思っていたので、ネタを探すのに苦労はしませんでした。何よりこのネタは今回の課題をクリアするのにはうってつけ。なんせ、猫が主人公だもの。擬人化をさせること自体、とてもマンガマンガだ。
どうせなら思いっきりギャグでぐだらない内容を盛り込みたいと思っていたので、普段描かないギャグをネームにモリモリしてみる。どうせなら、タイトルもパンチが効いていた方がいい。よし!
この時点でこの作品タイトルは『大きなチンポ』。
勿論、担当者の反応は微妙…。
…ですよね。この時点でこの作品のテーマは非常に希薄。マンガマンガに固執して、無理してギャグ要素を盛り込んだものだから、僕本来の良さが全く出ていないのが自分でも分かる。
描いてて苦しい
1回目の担当との打ち合わせからは少し見えてきた気がして、そこからはネームが良くなっていったような気がします。でも2回目を終えても、まだ全然ダメ…。この時点で1カ月以上は悶々とネームばかり考えていたので、さすがに滅入ってきました。しかもコミティア91のスケジュールを考えても1月10日までにはネームOKもらわないとさすがに間に合わない。そして最終打ち合わせの8日。ここでも、完璧とは程遠い内容。。。
ふわ~~~…。
それでも、10日からは下書きに入る。でも、まだ悶々とした状態のまま。
普通、いいネームが出来上がると、制作というのは楽しいものです。
でも、今回は自分でこの作品がこれでいいのか悪いのか、もう分かんなくなってる。
描いてて苦しい。
下書きを初めて今日で5日目…下書き残り7ページ…。
今回、マンガマンガを目指すため、背景もほぼ手書きに戻しました。当然、作業時間は倍。
もう寝ても覚めても描き続けています。マジで終わらない…。やばいやばいやばい…。
弱音ばっかり吐いてごめんないさいm(__)m
でも、今日は少し気分がいいんです。
気になっていたネーム箇所も下書き段階で一応の修正が終わったからです。
いい絵が描けると素直にうれしいし!
そして、下書きが後半作業に入って、すこし、マンガ・マンガするということが分かってきたような気がします。
それはまた次回お話したいと思います。
- トラックバックURLはこちら