11.24.18:24
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04.01.00:00
1988年の一歩
幼い頃の僕は
カブトムシが好みそうな雑木林を探検するのが好きで
湿った枯葉が敷き詰められた地面を踏みしめては
「この場所を最後に踏んだのは
僕の前には誰だったんだろう」
なんて
20センチにも満たない小さなマジックテープ式の
スポーツシューズを 眺めてしまったものさ
「もしかしたら人類で初めて僕が
この場所を踏んでいるんじゃないか」
なんて
こんがりと日焼けした真っ黒な顔を硬直させて
汗だけは止められずに 思ってしまったものさ
アームストロング船長も
きっとこんな気持ちだったに違いない
僕は次の一歩を踏み出せないまま
ひたすらセミたちの大歓声を浴び続けた
ひたすらセミたちの大歓声を浴び続けた
1988年のことだ
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