11.22.08:02
[PR]
04.15.00:00
夜明け
夜から朝に変わるそのひと時を
僕はとても愛しく思う
誰もいない真っ暗な土手を走ると
世界を独り占めしているみたいで
気持ちがいい
同じことを考えている人が何人もいるみたい
すれ違いながら どこかでシンパシー
人はきっと一人になれないようにできている
一人じゃ光ることのできない月はいつも
一人で輝く必要はないことを教えている
もうすぐ夜明け
夜は力を抜くように明度を上げて
空は紫立って青みがかって白々と明けてゆく
夜明けは世界が白と黒だけでなくいつも
その間の中間色があることを教えている
大きな沼が 逆さの空を作ってゆく
水面を飛ぶ鳥は 空を泳ぎ
キラキラは乱反射して キラキラキラキラ
僕は水平線を真似て両手を広げ
何かを掴むようにグッと拳を握った
あと何度こんな気持ちで
この美しい夜明けを抱きしめられるだろう
大きく息を吸った
PR
- トラックバックURLはこちら