11.23.00:53
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02.05.00:28
The Young Americans
The Young Americans
今日は、児童センターミュージカルの脚本を書いてくださっている紘子さんのお誘いで、「The Young Americans」の練習風景を柏市民会館にて見学してきました。
若者の素晴らしさを社会に伝えようと、1962年に設立された非営利団体。「音楽公演」と「教育」が二大活動。17~25歳の若者たち約300名で構成されていて、今回はオーディションを勝ち抜いたスタッフ45名が来日。音楽と子どもたちを心から愛する若者たち。
~パンフレットより抜粋~
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簡単に言うと、お金を払って参加するワークショップ。3日間の連続した体験学習を通して、公演をする。そのスタイルは、「ダンス」と「歌」のみで構成されており、台本は一切存在しない。印象は、「Show」と呼んでいるあたりからも、演劇の「Play」とは一線を画していると感じた。
目的は、参加者の子どもに自信を持たせること、一生懸命になる大切さを実感してもらうこと、みんなで一つのものを作り上げる楽しさ・喜びを味わってもらうこと。総勢約250名の子ども達を相手に、スタッフが楽しそうに、しかし懸命に指導・支援していく。そのパワーは圧巻!
そういった意味では、僕らがやっている児童センターミュージカルに近しいものがあって、何か勉強させてもらえないだろうかと見学に足を運んだ次第です。とにかく、子ども達の声が出る出る!どんどん輝いていく子どもの表情に少し妬けるくらいでした。
では、考察!
なぜ、子ども達が恥ずかしがることなく大きな声を出せるようになるのか。
(1)環境要因
実際のステージ、、PA、照明、マイク、ドラム、バックミュージック!本番に近い特殊な環境で練習を行うことで、子ども達のモチベーションを高めることに成功している。これは「会議」の質を高めるのも同じで、会議室を借りなかったり、ホワイトボードがなかったりすると、能率が落ちるという要因と同じだと思う。(『秘伝すごい会議』大橋禅太郎、雨宮幸弘 著)
また、スタッフがほぼ外国人だという利点もある。ステージの上はもはや日本ではない。日本の常識など、子ども達がそのまま舞台に持ち込まないことも、下地を柔軟にしている要因だと思う。
(2)スタッフの充実
スタッフは、ほぼダンサー!30人以上は舞台に混じってた。利点は3つ。
●ディレクターが一人で250名を相手にしているのではなく、各スタッフがほぼ全員、子ども達に混じって活動する。それによって、模範とする人が前のディレクターではなく、「友だち」感覚で隣に存在することになる。模範にする対象が距離的に近くなることで、習得に要する時間も大幅に短縮される。
印象的だったのは、グループ名発表のとき、ディレクターが「赤」「青」「黄色」と名付けただけで、超歓声が上がるところ。冷静に見たら、「いや、グループ分けされただけだから…」と感じてしまうけど、舞台の子ども達はもうノリノリ!今なら何でも騒げちゃいそう。
●「ヒーロー」を目指す。子どもにとってスタッフは、「先生」ではなく、(前述と矛盾するけど)「友だち」でもなく、「ヒーロー」!こんなカッコよく隣で踊ったり、歌ったりされたら、いやでも憧れの対象になる。1点目の利点と、掛け合わせて、子どものモチベーション向上につながる。
(3)発散の心地良さ
台本がないことにより、思考<行動、長距離<短距離。よって、瞬間的な爆発力を発散できるようになり、その心地よさを子ども達が体感してくると、一種のトランス状態に入り、大きな声を出すことが可能になる。その印象は、大学の飲み会のよう(笑)コールをかけたり、それを飲む瞬間的な盛り上がりを、連続的につなげることで、継続的エネルギーを維持することを可能にする。
練習方法は極めてシンプル。台本もないし、言語も通じないので、「ラララ♪」「ヘイ!」などの歌、掛け声をリピートさせる。次にジェスチャーを交えてまたリピート。それで完成系が出来上がる。だからこそ、すぐに結果を体感できて、子どものやる気もみるみる上がっていく。
とにかく、パワフルさに圧倒されました。スタッフはみんな僕より若いんですねぇ(~_~;)
このまま児童センターのミュージカル練習にスライドするのは難しいけど、なんかうれしかったです。遠い異国の地でも、僕たちと同じように、子ども達を愛して、一緒に何か作り上げようとしている人たちがいる。それに勇気づけられたし、何より、子ども達の笑顔がとても印象的だった。
僕らのミュージカルは、まだ通し稽古を行っていないから、全体像や音楽に乗せた感じなんかを、子ども達はまだ体感できていないと思う。もう少し、待って!
めちゃくちゃ感動できるから。なんてったって、紘子さんの台本だもの(^-^)♪
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